国内レポート

国内の活動報告_春日井市のナイスキャリーサービス

物流ウィークリー “Butsuryu i”に掲載されました
ビジネスを創造する企業

ビジネスを創造する企業

この度、社会貢献プロジェクト(皆様を元気にするためナイスキャリーサービスを中心に組織されたプロジェクト)を運営しているナイスキャリーサービスの活動が「Butsuryu i(ブツリュウアイ)」に掲載されました。

地球全体に問題となっている今後のエコロジーに関する「有償ゴミ、不要品ゼロ企画」は従来の重量品輸送の将来に危機感を覚えそこから付加価値を 見出すことから始まった同社が取り組む CO2削減、エコ、雇用創出など「誰も損をしない」ビジネスの紹介となっています。

Butsuryu i(ブツリュウアイ) 2013年(平成25年)11月27日(水)創刊号

PRESS RELESE(プレスリリース)
◆Butsuryu i(ブツリュウアイ) 2013年(平成25年)11月27日(水)創刊号
上記新聞の内容(原文そのまま、一部略)

ビジネスを創造する企業

不要品を積み合わせてビッグビジネスに結び付けたのはピアノ輸送をメインに手掛けるナイスキャリーサービス(小牧市)。
同社が取り組む「有償ゴミ、不要品ゼロ企画」は従来の重量品輸送の将来に危機感を覚えそこから付加価値を 見出すことから始まった。
CO2削減、エコ、雇用創出など「誰も損をしない」ビジネスとして注目を集めそうだ。

ナイスキャリーサービスの倉庫内では今年に入り、従来取り扱ってきたピアノやコピー機、金庫のような軽重量物だけではなく、 ソファーや家具、ぬいぐるみや自転車などの家庭用品が所狭しと並べられている。中にはゲームセンターに置かれている サンドバックやUFOキャッチャーなども置かれている。スタッフは連日、これら種々雑多な品をまるでパズルを並べるように 整然とコンテナに積み込んでいく。
「ゴミと思われているがこれらすべてがゴミではなく”不要品”なだけ。実はこれが宝の山なんです」と語るのは猪上章社長だ。 ここから毎月40本のコンテナを東南アジアのタイに向けて出しているという。同社はこれまでにもピアノやエレクトーンなど日本で 使われなくなった軽重量物をコンテナに積んでタイに輸出していたが、およそ15万円かかる輸送コストに比べ、積載できる量は限られ、 さらに売れるスピードもさほど早くないといった非効率な面があったという。

毎日不要雑貨が集められる

そんな折、リサイクル雑貨の販売を手掛ける事業者から「タイにヤードを持っている知り合いがいる。何か面白いことができないか」という 話が持ち込まれた。日本国内のリサイクルショップは食器やぬいぐるみなどの雑貨を買い取らない場合が多い。一方で、 雑貨は小さいものが多く単価も低いため、それのみを海外へ輸出することはリスクも大きかった。 「それなら同じコンテナで輸送すればお互いのデメリットを補完しあえる」と考えた猪上社長はすぐに試験運用してみると これが大当たり。これまでピアノなどの単体のみ買い取りに難色示していたバイヤーも雑貨とミックスならコンテナごと買い取る ケースが増えたのだ。
「日本では不要品となった雑貨でも新興国のタイではまだ需要がある。ゴミを減らせるうえに再利用してもらえるのならば社会貢献にもなる。 しかも市場は8000万人だ」リペア不可能な商品は種類別に選別し資源として販売、再利用する。 また、貧しいエリアの学校や公共施設に対しエレクトーンや遊具、玩具などの寄贈を行うことで社会貢献にも役立つ。 本格的なビジネスになると確信した猪上社長はすぐに次の行動に出る。名古屋に本社を構え全国にフランチャイズ展開するコンビニエンス サービス(便利屋サービス)の社長に思いの丈を説明。作業中に出た不要雑貨を有価で回収させてほしいと要請すると 「そういう素晴らしい取り組みなら全面的に協力する」と二つ返事で承諾が得られ、全国の同グループおよそ200店舗から集まる 不要雑貨を同社が回収できることとなった。

出口から入るビジネスに商機

サービスをつくって販売するという「入り口」からではなく捨てられるモノを再び活用する「出口」からアプローチする同事業は順調に成長している。 また、軽重量物との補完関係が成立している点も成功の大きな理由で「他ではマネできない」ビジネスモデルともいえそうだ。 現在、猪上社長は仲間7社で事業運営している。

業界の将来に危機感

今回、猪上社長が新しいビジネスモデルを創出したのには理由がある。それは軽重量物輸送業界の将来性に大きな不安を抱いていたからだ。
昨今のピアノ輸送業界を見ると全体のパイが縮小しているうえに、一般運送業の参入によりダンピングが激化し作業対価が大幅にダウン しているという現状があった。「果たして3~5年後にこの業界がまだあるのかどうか。不安は大きいが17歳からメシを食わせてもらっていた 業界なので無くしたくないという思いが強い」と話す猪上社長が活路を見出すために取り組んだのが今回のビジネスだ。 このビジネスが確立すれば営業・販売・管理などさまざまなスタッフが必要となり軽重量物輸送で課題とされた終身雇用の問題もクリアできるという。

誰も損をしないビジネス

企業にとっては不要品を廃棄するためにかかる経費が削減できるだけでなく有価で回収してもらえる。廃棄品になるものがお金に変わると 社員教育を徹底することで荷扱いなどの意識が変わり作業レベル全体が向上する。また、本来であれば捨てられてゴミになる不要品が海外で 再利用されれば地球環境にも優しい。ナイスキャリーサービスにとってはそれが収益となりかつ雇用の確保にも役立つ。つまり 「誰も損をせず、かつ血の通ったビジネスだ」と胸を張る。

(中略)

5つのヤードで展開

これまではヤードで商品を展示し現地のバイヤーに販売するという流れだったが、このほど「ナイスインターナショナルタイランド」という 会社を設立。10月からは250坪の土地を確保し自らバンコクで小売店舗をオープンさせ合計5つのヤードでビジネス展開する。
事業開始から1年弱で月1500万円を売り上げるまでに成長した。「やるからにはオンリーワンのビジネスにしたかった。輸送効率向上と 小売りを結びつけたビジネスは当初は同業他社からも不審に思われていたがやっとの思いがかたちになり我々がやってきたことが間違い ではなかったのだと自信が持てるようになった」と笑顔で話す。 今後は同ビジネスモデルでガーナやウガンダなどのアフリカにも事業展開していく考えだという。
現在、同社では不要品の処理で困っている事業者にコスト削減の提案を行っている。 「お金を払って廃棄している方はぜひお問い合わせください」としている。

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